11月8日礼拝

創世記37章5~11節,23~28節「夢を見るヨセフ」

 創世記37章からヨセフ物語が始まります。ヨセフはヤコブの12人の息子の中で11番目の息子でした。ヤコブはこのヨセフを息子たちの中で誰よりも愛していました。それはヨセフがヤコブの晩年の子であったからで、またヤコブの愛する妻ラケルの息子だったからです。ヤコブはヨセフだけを特別に可愛がりました。(3)「それで彼はヨセフに、あや織りの長服を作ってやっていた」と記されています。それは大変高価な物だったでしょう。兄たちは、父が兄弟たちの誰よりもヨセフを愛しているのを見て、ヨセフを憎み、彼と穏やかに話すことができませんでした。さらに、ヨセフが憎しみを買うような出来事が起こります。彼は二つの夢を見ます。(6)「私が見たこの夢について聞いてください。見ると、私たちは畑で束を作っていました。すると突然、私の束が起き上がり、まっすぐに立ちました。そしてなんと、兄さんたちの束が周りに来て、私の束を伏し拝んだのです。」(9)「また夢を見ました。見ると、太陽と月と十一の星が私を伏し拝んでいました。」これらの夢の意味するところは、将来、ヨセフが彼の父母、そして兄弟たちを治める者になるということです。兄たちはますます彼を憎み、妬み、関係は険悪なものとなっていきました。

 ある日、父ヤコブはヨセフに、シェケムで羊の世話をしている兄さんたちが無事かどうかを見に行くように頼みます。ヨセフは父の命令を忠実に果たそうと長い道のりを歩いてきて、やっと兄たちを見つけます。その時、兄たちは遠くにヨセフが来るのを見て、この時とばかりに彼を殺そうと企みます。しかし、長男ルベンの説得で、殺さないで穴に投げ込むだけに止めました。兄たちはやってきたヨセフにとびかかり、(23~24)「ヨセフの長服、彼が着ていたあや織りの長服をはぎ取り、彼を捕えて、穴の中に投げ込んだ。」のでした。ヨセフが着ていた「あや織りの長服」は、父の愛のしるしであり、兄たちには非常に目障りでした。ヨセフは穴の中からどんなに助けを求めたことでしょうか。しかし兄たちはヨセフのことを知らん顔して、自分たちは食事をしていたのです。すると、ちょうどそこにイシュマエル人の商人たちがやって来るのを見て、兄のユダは「弟を殺しても何の得にもならない。あの商人たちに売ってしまおう。」と、銀貨20枚でヨセフを奴隷として売ってしまうのです。その場にいなかった長男ルベンは戻って来て、ヨセフが穴にいないことを知り動揺します。

 兄たちはヨセフの長服をとり、殺した雄やぎの血を浸しました。そして人を遣わして父のもとへ、その血に染まった長服を送り届けます。(32)「これを見つけました。あなたの子の長服かどうか、お調べください。」と、白々しく言い送ります。それを見たヤコブは、ヨセフが獣にかみ裂かれて死んだものと思い、「私も一緒によみに下っていきたい」と言って、何日もヨセフのために泣き悲しみました。ヤコブは息子たちにまんまと騙されてしまったのです。かつてヤコブは自分の父イサクをやぎでだましましたが、皮肉にも、今度は自分が息子たちにやぎでだまされることになりました。その後、ヨセフはあの商人たちによってエジプトでファラオの廷臣、侍従長ポティファルに奴隷として売られます。ヨセフはどうなっていくのでしょうか? 彼は奴隷として売られてしまいますが、神はヨセフと共にいてくださり彼の人生を導いていかれるのです。夢で見たことが実現していくのです。この突然の辛い出来事の中にも意味があり、神様のご計画がありました。私たちの人生にも神様のご計画があります。イエス様が共にいて導いてくださることを心に留めていくことができますように。

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