12月20日クリスマス礼拝

ルカの福音書2章8~20節「大きな喜びの知らせ」

 救い主の誕生の知らせを一番最初に聞いた人たちは、野宿で夜番をしている羊飼いたちでした。彼らは仕事の性質上、生き物を世話する仕事のため、安息日を守ることや、神殿での儀式に参加することができず、律法を守ることが重要なユダヤ人社会では軽蔑されていました。また、ローマからは住民とはみなされず、住民登録の対象外でした。しかし、幼子誕生の知らせは、社会で冷遇されていた羊飼いたちに真っ先にもたらされたのです。主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が闇夜を照らし、羊飼いたちに言われました。(10~12)「恐れることはありません。見なさい。私は、この民全体に与えられる、大きな喜びを告げ知らせます。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉桶に寝ているみどりごを見つけます。それが、あなたがたのためのしるしです。」救い主誕生の知らせは、自分たちには対象外だと思っていた羊飼いたちに告げ知らされたのです。神はこの世の弱い者や小さい者を顧みてくださるお方です。ユダヤの人々が待望していた救い主、「主キリスト」は、社会のどの層に属するかにかかわらず、すべての人のために誕生されました。

 (13~14)「すると突然、その御使いと一緒におびただしい数の天の軍勢が現れて、神を賛美しました。『いと高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々にあるように。』」突然暗闇の中にものすごい数の天の軍勢の賛美が始まりました。羊飼いたちはあっけにとられていたことでしょう。神はこの世を愛し、人々の救いのために一人子をお与えになりました。その神の御業にご栄光があるように、御子によって人々に神との平和があるようにと御使いの賛美が夜空に響き渡りました。不思議な光に照り輝いていた辺り一面は、天使たちが離れ去ると再び暗闇に包まれました。羊飼いたちはしばらく声も出なかったことでしょう。

 御使いたちが彼らから離れて天に帰った時、羊飼いたちは話し合いました。(15)「さあ、ベツレヘムまで行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見届けて来よう。」彼らの心には救い主を見に行こうという熱い思いが生まれていました。彼らは御使いたちに後押しされ、ベツレヘムのイエスを探しに急いで行きました。この思いに神様も働いてくださったのでしょう。彼らは「マリヤとヨセフと、飼葉桶に寝ているみどりごとを捜し当て」ることができました。すると、羊飼いたちは御使いから幼子について告げられたことを話しました。それを聞いた人たちはみな驚きを隠せませんでした。しかしマリヤは、羊飼いたちの話をすべて心に納め思い巡らしていたのです。(20)羊飼いたちは御使いの言われた通りだったので心から喜び、救い主である幼子を礼拝し、「神をあがめ、賛美しながら」帰って行きました。神は羊飼いたちを選び、喜びの知らせを告げ知らせました。周りから相手にされず、自分たちは神の救いの対象外と考えていた羊飼いたちですが、御子イエスとの出会いによって、生きる喜びと希望が与えられ、神をあがめ賛美する者へと変えられました。今年ももう終わり新しい年を迎えようとしています。来年はどのような年になるのでしょうか。来年は希望があるのかと思ってしまいます。「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」あなたのために救い主がお生まれくださいました。そこに喜びがあり希望があります。みどりごを捜し当て、お会いできますように。救い主イエス様のご降誕を感謝いたします。日々主をあがめ、賛美し、この大きな喜びの知らせをお伝えしてまいりましょう。

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